このような改革に対して農協などが反発すれば、「外圧」を利用すべきだという考えも根強くあります。過去の日本は外圧によって構造改革を進めてきましたが、米の輸入自由化に関しては、最後まで強固な抵抗が予想されます。とくに農業関係者だけでなく、国産米を宗教的に崇拝するかのような一部の論者までが反対に回っている現状では、改革のハードルは極めて高いです。

石破首相の姿勢は、かつて群馬選出の中曽根元首相が、国内農業を守るために半導体産業を「捨て石」にしたと批判された事例と重なります。結果として、鳥取選出の石破首相もまた、同じ過ちを繰り返す可能性があるとの懸念が広がっています。