超加工食品を最も消費していた上位25%は、他の被験者に比べて精神的苦痛のレベルが高くなっていました。

また、これらの人々はタンパク質、食物繊維、飽和脂肪の摂取量が少なく、果物や野菜を食べる頻度も少なかったとのことです。

こうした統計研究に対しては、超加工食品をよく摂取する人はそもそも外出をしないとか、経済状況が低いなどの要因を持ち、そちらの影響が大きいのではないかと疑う人も多いでしょう。

しかし今回の結果は、性別や年齢、学歴、経済状況、ライフスタイル、その他の健康関連行動(運動習慣、喫煙・暴飲暴食の有無、ストレスへの対処など)を考慮した上でも変わりませんでした。

以上を踏まえると、超加工食品の過剰摂取は将来的なメンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性が高いと結論されます。

精神的苦痛はうつ病の程度を示す指標ともなっているため、超加工食品ばかり食べていると、うつ病の特徴である強い気分の落ち込みや喜びの喪失、集中力の低下を引き起こしてしまう可能性が高くなると考えられます。

「そういえば最近、ポテチやカップ麺をばかり食べているな」と心当たりのある方は、将来のためにも少しずつ摂取量を減らす習慣をつけて損はないでしょう。

とはいえ今回の研究では、超加工食品とうつ病との相関性が明らかになったばかりです。

チームは今後、超加工食品のどんな物質がメンタルヘルスの悪化につながるのかを解明していきたいと考えています。

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参考文献

People who consume more ultra-processed foods are more likely to experience psychological distress later in life
https://www.psypost.org/2023/08/people-who-consume-more-ultra-processed-foods-are-more-likely-to-experience-psychological-distress-later-in-life-168194