このことは、繰り返される冷水刺激に対して、細胞が適応していく過程を示しています。

そして研究チームは、冷水浴を7日間行った後の細胞は、行う前と比べて、低温環境でもオートファジーがより活発に働き、アポトーシスは抑えられていることを発見しました。
また、熱ショックタンパク質の増加も見られており、細胞は冷水刺激への耐性を獲得していたことも分かりました。
今回の研究は、わずか1週間の冷水浴でも、細胞レベルでの「訓練効果」が現れる可能性があることを示しています。
研究チームは、「体の適応の早さに驚きました。寒冷暴露は、病気の予防に役立つかもしれませんし、細胞レベルで老化を遅らせる可能性さえあります」と述べています。
もちろん、この研究にも限界はあります。
対象は10人の健康な若年男性に限定されており、女性や高齢者、既往症を持つ人にも同様の効果が見られるかどうかは今後の課題です。
また、継続的な効果がどのくらい持続するのか、より長期間の研究も必要でしょう。
それでも今回の研究は、冷水浴に「単にスッキリする」ことや「運動後の回復に役立つ」といった以上の効果があることを示唆するものとなりました。
体に冷たい刺激を与えることは、細胞にとって思いのほか良いトレーニングになり、体の細かな点を調整するのに役立つのかもしれません。
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参考文献
Cold plunges actually change your cells, uOttawa study finds
https://www.uottawa.ca/faculty-health-sciences/news-all/cold-plunges-actually-change-your-cells-uottawa-study-finds
Cold plunges kick off cellular clean-up, could treat aging & disease
https://newatlas.com/health-wellbeing/cold-water-immersion-autophagy/