研究では、以下の3つの異なる条件で行われました。
- 起床20分前から自然光を取り入れる
- 夜明けから起床まで自然光を浴びる
- 起床前は完全遮光(自然光なし)
この3つの状態を19人の大学生(20~30歳)に3日ずつ体験させ、眠気や疲労、覚醒度などを測定する比較実験を行いました。
最も快適な目覚め得るには、「起床の20分前の朝日」が大切だった
実験の結果、もっとも目覚めが良かったのは「起床の20分前にカーテンを開けて自然光を浴びる」パターンでした。
この条件では、客観的な覚醒度の上昇(脳波測定)や主観的な眠気の低下が顕著に見られ、最も快適に目覚めることができたのです。

一方、夜明けから自然光を浴び続ける環境では、同じように覚醒度や眠気の低下が見られるものの、「起床の20分前」条件よりも効果は低いことが分かりました。
研究チームは、朝日を浴びることは目覚めに良いものの、光が強すぎたりタイミングが早すぎたりするなら、途中で目が覚めてしまい、かえって睡眠の質が下がるリスクを指摘しています。
そしてカーテンを完全に閉めて寝る条件では、光による刺激が得られず、起床時の眠気が最も強くなるという結果になりました。
この研究から導かれる結論は明快です。
「起床の20分前に自然光を浴びると、目覚めがスッキリする」
つまり、カーテンは「閉めて寝て、朝に自動で開く」のがベスト。
最近ではスマート家電として、時間を設定すると自動でカーテンが開く「自動カーテン」が販売されています。
今回の研究は、まさにそのような使い方が科学的に有効であることを示しています。

大切なのは、「起きる前に光を取り入れる」というタイミングです。
導入はいくらか大変かもしれません。