また、彼のAIはただの発見にとどまらず、すでに知られていた変光星も正確に検出できることが確認されており、信頼性の面でも高い評価を受けています。

この成果は、NEOWISEのデータすべてを用いた「全天変光天体カタログ」の作成へとつながるものであり、今後の天文学研究にとって画期的な一歩となるでしょう。

また「このモデルは天文学だけでなく、時間的に変化するあらゆる現象の解析に応用できる」と彼は語ります。

その応用例として、株式市場のチャート解析や大気汚染のモニタリングなどにも展開が期待されています。

パズさんは現在、まだ高校に通いながらも、パズ氏はカリフォルニア工科大学の職員として働いているとのことです。

今回の研究は「高校生が自作のAIで宇宙を解析し、未知の天体を大量発見する」という映画のような話が、現実になった例です。

天文学、AI、教育の可能性が見事に融合したこの成果は、科学への情熱と学びの力が世界を動かすことを教えてくれます。

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参考文献

Exploring Space with AI
https://www.caltech.edu/about/news/exploring-space-with-ai

元論文

A Submillisecond Fourier and Wavelet-based Model to Extract Variable Candidates from the NEOWISE Single-exposure Database
https://doi.org/10.3847/1538-3881/ad7fe6

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部