日本との違いは結構あります。例えばカナダでは二段階認証が銀行口座やカナダ歳入庁へのアクセスそのものに要求されます。(意外とカナダ歳入庁へのアクセスは多く、月に1回程度はあります。) 最近では銀行の窓口での決済の際に「あなたのスマホに暗証暗号を送ったのでその番号を教えてください」と言われることも増えました。本人確認のプロセスですね。銀行に行くにはスマホ携行がマストなのです。
一方、私の日本の会社の銀行口座は振り込みの際には二段階認証がありますが、口座へのアクセスは一段認証です。これは甘いと思います。最近は日本もカナダもオンラインショッピングでクレカの入力後、二段階認証が増えてきています。
アマゾンのITサービス部門のAWSでは口座にアクセスする際に二段階目の認証は私はiPhoneのスマホのAuthenticatorを使います。日本で一般の方がこれにアクセスすることはあまりないかもしれません。Authenticatorって何?と言われたらiPhoneのアプリをご覧になってみてください。「へぇ、こんなものがついていたんだ」と思うかもしれません。使うとなかなかの優れものだと気がつくでしょう。有効期限の時間が非常に短いのが特徴です。
携帯電話に売り込みなど自動メッセージ型の電話が時折かかってくると思います。忙しい時に取ると思わず、チクショー!と言いたくなるあれです。カナダにそれを防止するためのアプリができて、素晴らしいと思っています。まず、かけたい相手に電話します。すると自動音声で「セキュリティのためキーバッドで〇番の番号を押してください」とアナウンスされそれに従うと相手にようやく通じるのです。ひと手間かかりますが、電話の受け手にすれば少なくとも邪魔な自動音声のセールス電話からは解放されます。
相変わらず多いのが日本のフィッシングメール。(なぜかカナダはあまりありません。)銀行、クレカ会社、鉄道会社、高速道路のETCなどあらゆる方面からフィルターを通り超えて入ってきます。私などほとんどそれらの口座を持っていないわけで無条件で消去していきます。一度、私の日本の会社の口座がある銀行らしきところからも実に精巧なフィッシングメールが来たときはさすが銀行の担当者に「これ見てよ」と転送しました。ロゴマークまで完璧でした。