このうち+αの仕事の意味や、やり方を知るきっかけになるのは、内省支援でしょう。内省支援とは仕事について客観的なフィードバックを与え、反省を促すことを指します。

中原氏の研究によれば、「上司」「上位者・先輩」「同僚・同期」すべての他者による内省支援が本人の能力向上につながるとされています。したがって上司の立場にある人は本人の仕事を客観的に分析しつつ、「君の仕事は周りからこういうふうに思われている」といった評価や「○○(上位者・先輩など)のように+αの部分まで考えて仕事をすると、こういうふうに見てもらえる」といった手本を提示するなど、おりにふれて内省支援を行ってみるといいでしょう。

また「上位者・先輩」「同僚・同期」が内省支援を行いやすいような雰囲気を作ったり、そうした雰囲気作りのためのコミュニケーションも、上司の仕事のひとつといえるかもしれません。

本人は他者からの内省支援を受ける中で、徐々に「喜ばれる+αとはこういう仕事」という学びを得ていくはずです。そうした学びが積み重なれば、自ずと「じゃあ自分はこんな+αを加えてみよう」という発想になり、同僚・同期以外の他者に対しても+αの仕事ができるようになっていくと考えられます。

<<あわせて読みたい>>

・メタバースとは?メタバースの語源や意味、具体例をわかりやすく解説! ・DXとは?なぜDXと略すの?デジタルトランスフォーメーションの意味や定義をわかりやすく解説 ・ブロックチェーンとは?技術の仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説 ・『GAFA』とは?注目の理由や規制強化の背景などを解説 ・安易に離職を防いではダメ?経営者が真に取り組むべき離職対策とは?