※6)コロナワクチンがヒトの遺伝子に組み込まれる可能性はあるか?

mRNAコロナワクチンの大量製造工程では、プラズミドが原料となる。最終工程でプラズミドを除去することが必要で、その混入は基準値以下でなければならない。

ところが、欧州医薬品庁(EMA)の基準値を数桁上回るプラズミドの混入が見られたことが、McKernan博士のグループから発表されている。この記事の中で、筆者は、「混入DNAは、ヒトゲノムに組み込まれる可能性があることから、この真偽を至急検討することが必要である。」という文章を加えた。

2年経った現在、mRNAワクチンのDNA混入問題に結論が出たのだろうか。その後、発表された8つの報告の全てが、McKernan博士の報告を確認し、遺伝子が組み込まれる可能性を懸念している(表1)。

表1 mRNAワクチンへのDNA混入を示す研究 藤川賢治氏の作成した表を改変

ワクチンを接種してから2年経っても、血中からスパイク蛋白が検出されたことから、DNA混入問題に取り組む研究者の懸念が現実のものであることが示された。ワクチン後遺症の病態解明さらに今後の発症予測には、自己抗体の測定、ウイルスの再活性化の検討に加え血中スパイク蛋白の定量が有用であろう。