頭がよくて体格も大きかったことは、重い木材を運んで加工し、組み合わせる作業をする上で有利に働いたでしょう。

一方で、今回の2本の丸太がどのような用途で使われたのかは未解明です。
研究者らは「何らかの建物の土台の一部である可能性が高い」と推測しています。
もしそれが確かなら、有史以前の原始人たちは単に洞窟だけを住処とするのでなく、木造の一軒家を建てたり、あるいは狩猟の移動先での仮住まいを一時的に建てていたかもしれないのです。
研究主任のラリー・バーハム(Larry Barham)氏は、今回の発見について「初期人類の生活スタイルに関する従来の理解を一新するものだ」と指摘します。
「彼らは知性や技術、想像力を駆使して、それ以前には見たことのないもの、存在すらしていなかったものを自分たちの手で作り出したのです」と話しました。
私たちホモ・サピエンスが誕生する遥か昔から、人類は木を使った豊かな暮らしを送っていたのかもしれません。
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参考文献
Archaeologists discover world’s oldest wooden structure
https://news.liverpool.ac.uk/2023/09/20/archaeologists-discover-worlds-oldest-wooden-structure/
Evidence of a Wooden Structure That Predates Our Species Uncovered
https://www.sciencealert.com/evidence-of-a-wooden-structure-that-predates-our-species-uncovered
These ancient whittled logs could be the earliest known wooden structure
https://www.nature.com/articles/d41586-023-02928-4