地球にこれほど多様な生命が存在しているのは、最初から“ひとり”で生きていたわけではなく、地球の長い歴史を通して多くの存在がつながり合っていたからこそ。
生命とは、最初から「個」の物語ではなく、「集まり」から始まったものなのです。
「アダムとイヴのように一組の男女から種が生まれるのか?」という問いは、人によっては今更バカバカしい議論だ、と感じるかもしれません。
しかし生命とは何か、どうやって続いてきたのかを考えるための大事な入口にもなりえます。
昔、この問題に疑問を抱いた人たちがいたこと。ダーウィンのように、自分の身の回りの問題から出発して科学的な探究へと進んだ人がいたこと、そしてそれを理論で支える研究が続いたことで、私たちは今、「なぜ一組の男女からでは人類を復活できないのか」をはっきりと説明することができます。
それもまた、人類が歴史の中で続けてきた研究の成果です。
神話は世界を理解しようとした人間の最初の試みといえるでしょう。そしてそこに生まれた問いに、科学がどう応えてきたかを見ることは、科学を学ぶうえでもとても面白いことなのです。
終末世界で人類は最低何人が生き残れば存続できるのか?