例えば、恋愛の理想としてしばしば扱われる「ロマンチックな愛(romantic love)」は、胸を中心に上半身全体が強く活性化されています。

また「性的な愛(sexual love)」では、下腹部の活性化が特徴的です。

母親の子供に対する愛(mother‘s love for her child)は、胸が非常に強く強調されており、「心を傾けて愛情を注ぐイメージ」が強いのかもしれません。

ちなみに、「真実の愛(true love)」や「命に対する愛(love for life)」が身体全体で感じているのに対し、「道徳的な愛(moral love)」などは主に頭だけで感じているようです。

さらにリンネ氏は、身体全体で感じるタイプの愛と快感の間に強い相関関係があることも発見しました。

「ある種の愛が身体で強く感じられるなら、それが心でも強く感じられ、より心地よい感覚になる」というのです。

加えてリンネ氏は、愛には文化的な違いがあると指摘しています。

例えば同じ調査が宗教色の強いコミュニティで実施された場合、「神への愛」が際立つ可能性があるのです。

もちろん今回の身体マップは、人々の主観的なデータをまとめたものなので、身体的な機能との関連性を科学的に証明しているわけではありません

それでも様々な愛の違いを表現する方法としては興味深いものだと言えます。

ある種の愛については、同感できるものがあったのではないでしょうか。

私たちが日々抱く様々な愛について、「自分はどこで強く感じているだろか?」と考えてみるのも楽しいかもしれません。

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参考文献

Where do we feel love?
https://www.aalto.fi/en/news/where-do-we-feel-love

Where in our bodies do we feel love (and other emotions)?
https://newatlas.com/health-wellbeing/where-bodies-do-we-feel-love-other-emotions/