ところが、ダヴィンチの「木の法則」を維管束システムに適用すると、途中で維管束が水や養分を輸送できなくなることが計算で突き止められたのです。
そこで維管束システムは根から葉先へ液体を輸送するために、一定の寸法を維持する必要があります。

結果として、枝分かれによって樹木の枝そのものは細くなっていくの対し、内部の維管束システムは一定の寸法を維持することで、周囲の枝の体積に対する比率が先に行くにつれて大きくなっていたのです。
これはダヴィンチの「木の法則」が維管束には当てはまらないことを示しています。

この結果について、ヴァルブエナ氏は「ダヴィンチの法則は樹木の顕微鏡的なレベルでは当てはまらない」と指摘しました。
しかし裏を返せば、顕微鏡でやっと見える維管束を調べなければならないほど、ダ・ヴィンチの法則は精度が高かったということになります。
現代にも通用する法則を500年以上も前に発見していたダヴィンチは、やはり”万能の天才”の名にふさわしいでしょう。
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参考文献
Leonardo Da Vinci’s Famous ‘Rule of Trees’ Debunked by New Study
https://www.sciencealert.com/leonardo-da-vincis-famous-rule-of-trees-debunked-by-new-study
NEW THEORY DISPROVES LEONARDO DA VINCI’S ‘RULE OF TREES’
https://www.bangor.ac.uk/news/2023-09-19-new-theory-disproves-leonardo-da-vincis-rule-of-trees