BPOの事業のなかでもコールセンターは、技術や経験が要求されることはあまりないので、社会人経験が無くても採用されますし、採用されればビザも取得できます。
――採用のハードルが低いと言っても、誰でも採用されるということは無いですよね?
加藤:コールセンター業務は日本企業から受託するので、日本語を話せることが必須です。あとは、顧客からのリクエストなどをタイピングする必要があるので、最低限のタイピング技術も必要です。でも、必要条件はこれだけです。ですから、日本語を話せる人であれば、ほぼ誰でも雇用されると言ってよいでしょう。
マレーシアのBPO企業では、20代から50代まで幅広い日本人が働ける
――そうすると若い人が多いのか、逆に、中年以降でも採用してもらえるから中年以降が多いのか、まったくイメージが湧かないのですが、どういった年齢構成でしょうか?
加藤:マレーシアに来てから2回転職して、いま私が勤めている外資系BPO企業の場合、60歳定年なのですが、20代が20%強、30代が50%弱、40代と50代が約15%ずつです。ですから、30代が多いとはいえ、年齢的にかなり分散していると言えます。知っている限りで、56歳で採用された人もいます。
マレーシアBPO企業、日本語しかできなくても月に約30万円、英語もできれば月に約35万円
――BPO企業での仕事、勤務時間はどうでしょうか?
加藤:担当するプロジェクトによっては、夜勤や土日勤務もありますが、基本的に、1日の9時間勤務(そのうち、昼食休憩1時間、小休憩30分なので、実質労働時間7時間30分)で週休2日です。ですから、決して厳しいとは言えないでしょう。
――給料はどれくらい貰っていますか?
加藤:BPO企業のなかでも様々な職務がありますが、コールセンター業務について見てみると、日本語だけできる人の場合、月給9,000リンギット(約30万円)、日本語に加えて英語ができると月給10,000リンギット(約34万円)くらいが採用時の目安です。ここから9%の税金が引かれます。