また、マスク氏の投稿(2/17)※49)によると、社会保障のデータベースには100歳以上が2000万人も存命扱いになっているそうだ。驚くべきことに最年長は360歳以上と、米国の歴史より古い。先進国であるはずの米国にしては、言葉を失ってしまう程に、あまりにも杜撰と言わざるを得ない。
ちなみに、財務省のTASフィールドは、トランプ政権下で早々に入力必須となり、社会保障については不正な出金がなかったかどうかを含め、まさに調査が入っているところである。
また、マスク氏が明かした※50)ところによると、テロ組織などに米国のお金が流出しないよう「Do not pay list(支払い禁止リスト)」なるものが政府にあるそうだが、このリストに新規団体を登録するのに最大1年もかかるそうだ。さらに、載っていても実際に支払われているケースもあるとのことで、もはや開いた口が塞がらない事態となっている。
第Ⅳの柱 アメリカ価値観を取り戻す
最後の柱は、抽象的かつ横断的なものであり、特定の政策によって実現されるものではないだろう。しかしだからと言って、重要でない訳ではない。
実は、既に述べてきた革命の枝葉は、基本的に価値観を取り戻すことに繋がるものであると感じている。例えば、国境問題や犯罪への向き合い方、経済合理性と環境問題のバランスを取ること、行き過ぎたDEI(多様性・公平性・包括性)政策の見直し、などである。
また、枝葉どころか幹に該当する部分、マスク氏が言う「官僚主義から民主主義を取り戻す」活動もそうであれば、DOGEが切り込んでいる「腐敗的既得権益の一掃」もそうであろう。
つまり、この価値観を取り戻す運動は、常識の革命の土台になっているものであり、またゴールですらあるのではないかと思う。
アメリカの価値観、つまり常識を取り戻す。だから、「常識の革命」。行き過ぎた極左的イデオロギーから、真ん中に戻す。行き過ぎた官僚主義から、真ん中に戻す。行き過ぎた利己主義から、真ん中に戻す。そういうことなのではないかと思う。