一方、最近になって埼玉高速鉄道の東武野田線岩槻駅への延伸計画が前進し、「埼玉スタジアム駅」が新設される予定とあって、日本初の駅上スタジアムとなる公算が高まった。しかし、逆に埼玉高速鉄道への交通集中が起き、ビッグマッチの際に大人数をさばききれるのかという問題も浮上する。

そもそも、浦和市中心部よりも川口市や岩槻市からの方がホームスタジアムに行きやすいという逆転現象が起き、浦和市内に住むサポーターはJR京浜東北線(あるいはJR埼京線)、JR武蔵野線、埼玉高速鉄道と、2度の乗り換えを強いられることに変わりはない。


IAIスタジアム日本平 写真:Getty Images

磐田、清水ホームなどのバス路線も廃止

ジュビロ磐田のホーム、ヤマハスタジアム行きのバス路線も、かつてはJR磐田駅とJR浜松駅から運行されていたが、2020年にスタジアムから徒歩約20分の場にJR御厨駅が開業したことで、全てのバス路線が廃止された。

アクセス方法がバス、タクシー、自家用車しかない清水エスパルスのホーム、IAIスタジアム日本平へのシャトルバスも、JR静岡駅からの便が廃止され、JR清水駅からのシャトルバスのみとなった。

FC東京が味の素スタジアムからの復路として運行していた新宿駅直行バスも、今2025シーズンになってからは一度も運行されていない。

アクセス方法が事実上バス一択のスタジアムの中では、かろうじて鹿島アントラーズの茨城県立カシマサッカースタジアムの東京駅行きのバス路線や、町田ゼルビアの町田GIONスタジアムのバス路線は踏ん張っている。しかし、試合後すぐにでもスタジアムを後にしないと1時間待ちは当たり前だ(カシマスタジアムから東京駅行きの便は予約が必須)。

FC東京 サポーター 写真:Getty Images

そもそもなぜ「2024年問題」が?