目次
輸入車はメンテナンス費が高い?
輸入車のメンテナンス費が高くなる理由
輸入車はメンテナンス費が高い?

輸入車に興味を持ちつつも、「外車は価格が高額だし、メンテナンス費も高そう」と考えて購入を迷う人は多いかと思います。
新車価格を見ると、たしかに輸入車(主に欧州車)は国産車より相場が高めです。ただ、型落ちの中古車であれば、やや高級な欧州車も思いのほか安く買える場合があります。
では、メンテナンス費はどうでしょうか?「輸入車は整備や修理にかかる費用が高い」とはよく聞く話ですが、実際のところはどうなのか気になりますよね。
ここで、輸入車のメンテナンス費に関するプレスリリースを見てみることにしましょう。
外車王のアンケート調査
2025年3月19日、輸入車買取サービス「外車王」の運営元であるカレント自動車株式会社(以下、カレント)が、自社アンケートの結果をプレスリリースで発表しました。
カレントでは、輸入車に興味を持つ129名の男女を対象に、輸入車のメンテナンスに関するアンケート調査を実施。その結果として、次の3つのデータを発表しています。



車検費用のアンケート結果を見ると、10〜15万円が最も多く、15〜20万円と20〜30万円が同率2位となっていますね。10〜15万円なら国産車の車検代と大きく変わりませんが、20万円以上となると高額です。
さらに気になるのは「Q3」のアンケート結果。「修理や車検をきっかけに輸入車の売却を検討したことがありますか?」との質問に対して、回答者の69%が「ある」と答えています。
修理や車検をきっかけに売却を考えるということは、そのときの費用は回答者にとって負担の大きい金額だったのでしょう。
……という感じで、カレントの調査結果からは、輸入車のメンテナンス費の高さが感じられます。では、その「高さ」の理由とは何なのでしょうか?
輸入車のメンテナンス費が高くなる理由

なぜ輸入車はメンテナンス費用が高くなるのか。原因を調べてみたところ、一般論では「故障頻度」「部品代」「工賃」の3点が高額化の主な理由とされているようです。
故障の頻度が高い
日本車とくらべて、輸入車は故障の頻度が高いといわれます。「外国で設計された車は高温多湿な日本に適さずダメージを受けやすい」というのが、壊れやすさの理由です。
輸入車の部品のなかでも、湿度の影響を受けやすい電装パーツは特に故障しやすいとされています。また、金属パーツも湿度に弱く腐食しやすい場合があるようです。
ただ、近年の外車はグローバル市場を狙った設計になっているため、日本の環境下でも壊れにくいという意見もあります。
部品代が高い

輸入車の部品は割高になる傾向があります。輸入コストがかかるぶん、国産車の部品より価格が高くなりやすいのです。
また、輸入車は定期交換の必要な消耗パーツが多く、そのぶん部品代がかさみやすいようです。
このほか、一部のモデルに搭載されている高性能パーツも、輸入車の部品代が高額になる要因といえるでしょう。たとえば、アウトバーン向けの高性能ブレーキが備わるドイツ車では、ブレーキパッドの交換費用が高額になります。
工賃が高い
「輸入車は整備の工賃が高い」との通説があり、高級ブランド車になると「国産車の1.5倍ほど工賃がかかる」ともいわれます。輸入車の工賃が高くなる主な理由には、次の3つがあげられます。
- 国産車より作業に手間がかかるため
- 特殊な工具が必要なため
- クレームやトラブルなどのリスクが大きいため
輸入車のつくりは国産車と異なる部分がありますし、高級ブランド車になると作業リスクが大きくなります。これらの点を考えると、輸入車の整備工賃が高くなるのは致し方ないのかもしれません。