特に、地元の人間関係はときに濃密すぎて、逆にプレッシャーや監視のように感じられることがあります。

それに比べて、遠方の友人とのつながりは一定の距離感を保ちながら相談できるため、心理的に「逃げ場」になりやすいのです。

加えて、遠方の友人から得られる情報は、日常圏にはない新しい出来事や機会の発見につながるきっかけにもなります。

こうした刺激は、日々の単調さや閉塞感からの脱却につながり、精神的な活力を高める要素になり得るのです。

これは「心の健康を改善するための人間関係は、近場にいる人だけに限らない」という新たな視点を提示しています。

チームは今後の課題として、ハンガリー以外の国々や、さらには友人関係の「質」がどのような影響の違いを与えるかを調査したいと考えています。

今回の発見は、誰にとっても「遠くにいる誰か」が思いのほか大切な存在になりうることを教えてくれます。

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参考文献

People with more geographically diverse social networks are less likely to use antidepressants
https://www.psypost.org/people-with-more-geographically-diverse-social-networks-are-less-likely-to-use-antidepressants/

元論文

Sauna bathing in northern Sweden: results from the MONICA study 2022
https://doi.org/10.1080/22423982.2024.2419698

ライター

千野 真吾: 生物学出身のWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部