コロナ禍でも、2020年9月のムックでは唐木英明氏(薬理学。元日本学術会議副会長)、21年2月の週刊誌では宮沢孝幸氏(ウイルス学。宮台真司氏との鼎談)と議論する形で、当時の俗見を批判した。そうした実績がないのは、嶋氏の方である。

つまり、にわかにTVに露出した学者を「すべての専門家」の代表だと勝手に見なし、その主張をなぞる自分を「センモンカと同じ立場の俺ってジッショー的!」と信じ込む自慰的な情報弱者である嶋氏が、優れた学者との討議に基づき異論を唱えた私を「コイツは専門家全員を否定したぞ!」と、カン違いに基づき中傷しているだけなのだ。

同氏は他にも2つほど、同様の中傷発言を発しているが、卑小すぎるからその批判は後日にしよう。

むしろ読者に注意を呼びかけたいのは、嶋氏のような署名者に留まらず、呼びかけ人を務めたオープンレターの中心人物が、差別と中傷を繰り返すこの「歴史学者」(?)をいまも味方として扱い、Blueskyで肯定と拡散を繰り広げていることだ。

隠岐さや香氏とsaebouこと北村紗衣氏は、共にオープンレター呼びかけ人

おそらくこの人たちは、「……なんでバレたんだろう」といま思っているだろう。先述の通りBlueskyのユーザー数は、Xより遥かに少ない。Xで5万名のフォロワーを有する北村紗衣氏が、Blueskyでは5400人強だから、ざっくり言って1/10だ。

この疑問に対しては、そもそもオープンレターが出される発端となった、呉座勇一氏の鍵アカウントでの陰口に対する、北村氏自身のコメントを再掲しておけば足りるであろう。

5000人以上いて、鍵もなければ「普通に漏れる」でしょうね(2021.4.1の文春オンラインより)

ちなみにSNSが乱立した結果、「BlueskyとX」のように、複数のSNSに同時投稿できるツールもあるそうだ。これは有識者のネット上のモラルを評価する際、大事な判定ポイントになる。