GSPBの顧客は月次でも週次でもかなり記録的な売り越しになった。

NAAIMは更に悲観化しているが、このチャートのスケールが縮んでいることもあり極端な悲観とまでは行っていない。これはDBのポジショニングで裁量勢が逃げ遅れているのと一致する。GSのセンチメントはだいぶ悲観化した。

かねてから注目されてきた年金基金の月末リバランスの株式買い戻しの規模をGSは41bnと推測する。これはショートカバー局面に当たれば上昇の燃料となるが、反発局面でポジションを外したい機関投資家が待ち構えている場合は吸収されてしまう。

同じ月末では5565のJPMカラーのプット買いが失効する。残り1日ではあるが5565を叩き割られた場合は下に走りやすそうであるが、その構図は31日引けで一旦消滅する。もっともその手のテクニカルで上げたとしても「解放の日」まで持ち越すのは困難である。

その後の警戒は金曜4/4の雇用統計に集中している。4/2「解放の日」の相互関税発表自体はさほどビッグイベントと見なされていないようだ。

先月発表の雇用統計は無風であり、今回は2月のDOGEリストラのうち後半の効果を観測することになるが、仮に労働市場の軟化が確認された場合、Fedはインフレ目標を軽視しながら節操なく利下げに動くべきであるし、また実際そうするだろうが、今のところ市場では「景気が減速してもFedが利下げできない」という間違ったテーマが優勢であり、それにより本来債券買いで行われるべきマクロヘッジも株式指数売りで行わざるを得なくなっている。

従って経済指標への株式のリアクションの仕方は長期金利次第になると考えられ、どこかで長期金利が大幅に低下すればアンチ・ゴルディロックスの魔法が解けることになるが、それを実際に観測できるまでは顔面着地リスクが引続き高い。

逆に長期金利の大幅低下さえ観測できれば、たとえリセッショナリーな経済指標が出たとしても恐れる必要はなくなるし、むしろショートが禁制になるだろう。