今回の結果は、腸とゴノポアという“素朴なシステム”から、一方向に食物を流す高効率の消化管が生まれるプロセスを、より具体的に描き出すうえで大きな一歩となりました。

さらに、ゼナコエロモルファの一見単純な体づくりの背後に、ショウジョウバエやヒトなどと共通した“後腸形成遺伝子”が隠れているという事実は、私たち自身を含む動物の身体計画が持つ多様性と普遍性を改めて実感させるものでもあります。

今後、このグループの研究がさらに進むことで、「ゴノポアから肛門への進化」を示す証拠がいっそう増え、動物の大きな謎の一つである「いかにして肛門は誕生したのか?」への答えが、ますます鮮明になるかもしれません。

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元論文

The xenacoelomorph gonopore is homologous to the bilaterian anus
https://doi.org/10.1101/2025.02.10.637358

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部