トランプ政策は評価できるところとやりすぎの部分の2つで構成されるとみています。バイデン政権の時のばらまき具合は確かに酷すぎでそもそも共和党が主眼とする「小さな政府主義」に大きく舵を切ったという点で歪みが出ることは自明でした。よってマスク氏のDOGEには激しい批判もありますが、「では他に誰が出来るのか」という点は考慮すべきなのでしょう。不法移民の国外への排除は正しい政策でこれをやれなかった欧州とは差が出てくるでしょう。私は今のところ、トランプ氏が批判の嵐に巻き込まれ、政権運営が滞るようなことは予想していません。但し、任期後半には必ず戦略的に異論が噴出するのもまた間違いないと思います。

石破首相とトランプ大統領 首相官邸HPより

3 石破政権の余命

これはこのブログで時折話題に振っていますし、皆さんの最大の関心事であるでしょう。1月2日の予想に「実績を伴わなければ国民がそっぽを向き、あっさり辞任する」と記しています。この点は今はその時より強い思いになっています。ニュースなどで見る石破氏の表情が冴えない上に疲労がたまっているように見えるのです。また石破氏のサポートチームに限りがある中、これ以上自爆するような発言や行動、ないし、国民期待に沿わないならば石破氏が自分の哲学として「自分実力はここまで」と区切りをつけると思います。

問題は自民党にその準備が出来ているのか、であります。仮に新たな首相を選ぶ場合、派閥による「抑制効果」がなくなっている以上、党内のグリップが効かず、想定外が起きることもあり得ます。ただ、仮に参議院選対策ないし、参議院選の結果を踏まえた首相交代であれば自民党は冒険はしたくないはずで、手堅そうなところで押さえるという消去法が最もあり得るシナリオに感じます。

4 2つの戦争は本当に終わるのか?

ウクライナ問題については学者の予想通り、プーチン氏はトランプ氏との交渉に時間稼ぎ的で明白な回答を避けるようなスタンスになっています。その上、欧州を中心とする連合体がアメリカ抜きの提案をしており、基本的にプーチン氏と対立する構図になっています。トランプ氏のいとも簡単にそしてアメリカの支援抜きではウクライナはすぐに降参するだろうという目論見は今のところはずれです。