その結果、対象の種類にかかわらず、「数が2でつながりを感じさせる」場合が最もかわいいと評価されました。
次いでチームは、ロボットが手を振る動画を、最初の実験と同じく3パターン作り、それを202名の参加者に評価してもらいました。
その結果、可愛いと感じる度合いは、「1台」よりも「つながりのない2台」方が有意に高く、「つながりのない2台」よりも「つながりのある2台」の方が有意に高いと分かりました。

3つ目の実験では、ロボットの台数を1から10台まで変化させた動画を用い、同じパターンで152名にアンケートを取りました。
その結果、数は2台の場合が最も「かわいい」と評価されました。
これらの実験を総合すると、対象を「かわいい」と感じさせる要素には、見た目だけでなく、対象の「数」と「関係」が含まれると分かります。
「単体」よりも「複数(特に2体)」が「かわいい」と感じられ、「対象間のつながり」がよりかわいさを向上させるのです。
実験の大部分はロボットを対象にして行われましたが、この効果は、様々な対象に活用できるかもしれません。
数や関係性を考慮した画像や動画に、人々はより愛着を感じ、引き寄せられる可能性があります。
「かわいい」を今以上に演出したいなら、「1人よりも2人がかわいい」「つながりがあるともっとかわいい」ことを意識してみましょう。
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参考文献
1人よりも2人のほうが「かわいい」? 対象間のつながりが見えると人はよりかわいいと感じる ~複数で活動するロボットの振る舞い設計に貢献~
https://www.atr.jp/topics/press_231019.html
元論文
Is two cuter than one? number and relationship effects on the feeling of kawaii toward social robots
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0290433