そして1988〜1994年と2007〜2010年の2つの時期を比較し、どれほど体の老化スピードが変化したかを検証しました。

画像
研究により、現代人は昔の人より生物学的年齢が数年若いと判明 / Credit:Canva

その結果、現代人は同じ年齢でも、過去の人よりも明らかに若い体を持っていると判明しました。

特に60〜79歳の男女では、平均して3〜4歳ほど生物学的に若返っていました。

このことは、単なる寿命延伸ではなく、加齢そのもののペースが遅くなっていることを意味します。

では、加齢のペースが遅くなっているのはなぜでしょうか。

「現代人の肉体が若い理由」と「文化的な偏見」

研究チームは、生物学的年齢の変化に寄与した主な要因として、「喫煙率の減少」「高血圧・高コレステロール治療薬の普及」「肥満の影響とその拡大」を挙げています。

特に注目すべきは禁煙の効果です。

1980年代以降、アメリカでは喫煙率が大きく減少し、これが老化のペースを明らかに緩やかにしました。

これは男性に顕著で、若年層と高齢層の両方で生物学的年齢の低下が見られました。

また、高血圧や高コレステロールに対する薬の使用も増加し、心血管系の老化を防ぐ役割を果たしています。

一方で、肥満の増加は負の側面として存在します。

BMIの上昇は生物学的年齢を押し上げ、特に若年層では老化を促進する要因になっていました。

つまり、良くなった部分もあれば、悪化した部分もあるということです。

そして総合的には、現代人は昔の人に比べて生物学的に数年若い状態にあると言えます。