3月開催試合で3バックを採用した森保監督は、バーレーン戦で板倉と伊藤の相方に瀬古歩夢(グラスホッパー)、サウジアラビア戦では高井幸大(川崎フロンターレ)を起用したが、比較すると高井が評価を上げたと言えるだろう。3バックの右でA代表初スタメンを飾った高井は、20歳ながら落ち着いたプレーで相手の攻撃を潰していた。また守備面だけでなく足元の技術にも定評があり、サウジアラビア戦ではチャンスの起点となるパスも演出した。冨安のほか、谷口彰悟(シント・トロイデンVV)もアキレス腱断裂の怪我で長期離脱となっている日本の最終ラインは決して選手層が厚いとは言えないが、3バックを継続するのであれば高井のさらなる成長に期待したい。
今後、中山雄太(町田)や関根大輝(スタッド・ランス)は序列を上げることができるか。また、3月はメンバー外となった町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)、橋岡大樹(ルートン・タウン)、チェイス・アンリ(VfBシュツットガルト)らが割って入ることができるか。U-20日本代表として活躍する市原吏音(RB大宮アルディージャ)など飛び級でのサプライズ選出があるかも注目しておきたい。

MF:欧州組の中で抜け出すのは?
豊富なタレントが揃う中盤から前線にかけては混戦模様と言える状況だ。まず、ボランチのポジションでは主将の遠藤航(リバプール)と守田英正(スポルティング)が最有力だ。この2人を追うのが旗手怜央(セルティック)と田中碧(リーズ・ユナイテッド)、藤田譲瑠チマ(シント・トロイデンVV)の3人だろう。
守田はバーレーン戦後、負傷より代表チームを離脱しており今後の状況が気がかりではあるが、これまでの戦いでは遠藤と共に攻守両面でチームを支えてきたことから主力であることは間違いない。その他、佐野海舟(1.FSVマインツ05)や田中聡(広島)なども候補になりそうだが、序列としてはやや下になるだろう。