2025年EPSコンセンサスの落ち込みがあまりにも大きいため、フォワードEPSは上昇から横ばいに転じている。

NAAIMの低下は遅れている。GSセンチメントの方は少し前から健全な水準にいるが、やはりNAAIMが指数の値動きにマッチする程度には下げてくれないと底打ち判断がしづらい。

3月前半から、3月後半のブラックアウト入りとトリプルウィッチングとなるOp Exの前にかけて、シーズナリティが大きく改善する窓が存在する。もっとも蜜月期間の終わりにちょうど差し掛かるためか、「大統領選翌年の3月」に限っては例年よりもボラタイルな展開となりやすいことも知られている。

なお3月の最初の週はカナダ・メキシコ関税のデッドライン、期待が先行してきた全人代、ISMそして雇用統計が控える。

どれも事前ヘッジに値するネタであるが、果たして裁量勢の機関投資家が下値を叩きたくなるような景気悪化が出てくるかどうか。出て来なければとりあえずシーズナリティ通りに一旦短い反発となるだろうし、出てきたらFedの3月利下げを催促する相場に一旦なる可能性があるが、そうなれば3月利下げか5月利下げ確約のデリバーで反発することになる。

テクニカル。週足は依然弱気そうに見えるものの、金曜の日足は中身がテクニカルなショートカバーとはいえ実体の長い下ヒゲ陽線となる。反発した水準も、S&P 500で言うと11月からの緩い上昇トレンドラインの上、ナスダックで言うと200SMAと分かりやすい位置であった。従って素直にS&P 500の5838、ナスダックの18370を日足サポート扱いしてもよいだろう。

一方、ナスダックが「12月から続く保ち合いからの下抜け」となったのは重要であり、ただレンジプレイだと思っていた市場参加者のロスカットを誘発しただけだった、で済ませるには、レンジ下抜け直前の高値である19300近辺を素早く回復する必要がある。