パリの緊急会合の達成度は?
2月17日、パリに欧州主要国の首脳陣が集まり、ウクライナ戦争への今後の対応について話す緊急会合が開催された。トランプ米政権の主導によって米国とロシアがウクライナ戦争の停戦交渉を始める前に、欧州としての統一的な態勢を固めることを目的としたが、「対ロシアに向けて国防費を増やす」、「防衛力を高める」ことでは一致したものの、将来的にウクライナへの派兵があるのかどうかについては、合意が得られなかった。

ゼレンスキー大統領インスタグラムより
翌18日には、米国とロシアの外相などがサウジアラビアに集まった。3年前、ロシアによるウクライナ侵攻で始まったウクライナ戦争以来、米ロの関係は悪化していたが、これを修復・改善することが目的だという。しかし、議題の1つはウクライナ戦争の行方であり、事実上の停戦交渉の始まりとして理解されている。当事国ウクライナも、ウクライナを支援してきた欧州主要国側も招かれていない。
ウクライナはもともとは西欧の軍事同盟として始まった北大西洋条約機構(NATO)への加入を望んできた。ウクライナ戦争開始以降、ウクライナ・ゼレンスキー大統領の悲願の1つとなった。
ウクライナがNATO加盟を強く望んでいるのは、加盟国になると集団防衛のルールが適用され、加盟している欧州主要国が強力な武器を使ってロシアに反撃することが可能になるからだ。こうして、ウクライナはロシアの脅威を跳ね返すことができる・・・はずである。
しかし、現時点でウクライナの加盟は実現性が低いと見られている。
なぜなのか?
改めて論点を整理してみたい。
NATOの結成はいつ?
1949年、ワシントンDCで12カ国によって結成された。ベルギー、カナダ、デンマーク、フランス、アイスランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、英国、米国がそのメンバーだった。現在は欧州と北米にまたがる32カ国。