最新ブレードバッテリー
スーパー e-プラットフォームに搭載されるのはリン酸鉄のブレードバッテリーであり、従来どおり車両のフロア面に配置し、フロア構造材として機能するCTB(セルtoボディ)であることはこれまでと共通だが、超高出力の急速充電に対応するために大幅な進化を遂げている。

急速充電の速度を向上させるためには内部抵抗を低減させ、電解液の中でイオンの移動速度を大幅に向上させることが不可欠になる。BYDは内部抵抗を約50%低減して課題を解決し、充放電性能が10Cというハイレベルを実現している。
「C」とはCレートと呼ばれ、充電、放電のスピードを意味する。一定の電流での充放電測定の場合、電池の理論容量を1時間で完全充電(または放電)させる電流の大きさを1Cと定義してる。
電池の容量が2Ahの場合、1Cは2Aとなる。 2Cは1Cの倍の電流値に相当し、理論容量を30分で完全放電する電流値を意味する。
したがってBYDの新ブレードバッテリーが実現した、10Cというレベルは約10分以内に充電が完了するという性能を持っていることを意味している。これを実現するためには、新開発の電解液を採用したと想定される。
さらに、正極、負極を分離するセパレータの性能を大幅に向上させており、高電圧での急速充電を繰り返しても十分な耐久性を実現しているという。

バッテリーの温度制御に関しても、ブレードバッテリーの上下面を冷媒で冷却できるように温度制御の性能を高め、高電圧の急速充電によるバッテリーの温度上昇を抑制している。

この結果、SOC5.0%からの高出力充電では、充電開始直後に充電出力は1000kW、SOC20%で660kW、SOC42%で560kWと緩やかに低下するが、5分間の充電でSOC63.1%を記録するという。この5分間の急速充電で、バッテリー容量では400kmの走行分の電力を確保しているということになる。

このように見ると、リン酸鉄リチウムイオン・バッテリーであるブレードバッテリーに最先端の技術が投入されており、これまで高性能といわれている全固体バッテリーを遥かに超える性能が実現しているということができる。
超高出力の新急速充電器
高速の急速充電を実現するためには、車両の1000kW高圧電気システムに対応するには、超高出力の急速充電器が必要になってくる。

BYDは最大1360kWという超高出力の急速充電器「フル液冷メガワット級フラッシュ充電ターミナルシステム」を開発した。
この急速充電システムは最高1360kWという高電流化を行ない、急速充電を可能にしている。この新急速充電器をBYDは早急に中国全土で4000基以上を新設する計画だ。


超高出力の急速充電機であるため、充電器のシステム延滞が液冷化されており、充電ケーブルも液冷となっている。
また、車両側では2本の充電ケーブルを同時に接続できるデュアル急速充電にも対応しており、500kW級以上の超急速充電器を2本接続すると、最大1000kWの急速充電ができ、中国市場で一般的に普及している急速充電器など既存の急速充電器でデュアル充電を使用することも可能なのだ。
