研究者は「パートナー同士が互いの恋愛関係を同時に同じ感覚で見ているとは限らないことが、誤解やタイミングのズレを生む大きな原因でしょう」と指摘しています。

この研究から得られる大きな教訓は「別れは突然起きるのではなく、徐々に形作られている」という点です。
そして関係を修復できる可能性が高いのは、転換点よりも前、つまり終末前段階になります。
研究主任のヤニナ・ビュラー(Janina Bühler)氏はカップルセラピストとしての経験から「多くのカップルが相談に訪れるのは “すでに手遅れ” になっているケースが多い」と述べています。
そのため、関係における小さな違和感や不満が生じた段階で、対話やカウンセリングなどの介入を行うことが、結果的に別れを防ぐ鍵になるでしょう。
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参考文献
Transition point in romantic relationships signals the beginning of their end
https://press.uni-mainz.de/transition-point-in-romantic-relationships-signals-the-beginning-of-their-end/
元論文
Terminal decline of satisfaction in romantic relationships: Evidence from four longitudinal studies.
https://doi.org/10.1037/pspp0000551
ライター
千野 真吾: 生物学出身のWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部