先日のドジャース戦に群がった日本の野球ファン。ギフトショップには長蛇の列で飛ぶように売れていくのです。それこそ、皆さんは橋下さんのいう1万円、2万円と土産を買うわけで、しっかり消費しているのです。この差は何なのでしょうか?

ずばり、「欲しいものだけにお金を使う」のであります。私の友人は「乗り鉄オタク」。彼は誰も知らないような地方の廃線になりそうな路線を何十年もかけて回っています。その間、彼は電車賃は払うけどそれ以外には全くお金をかけません。せっかく地方に行ったらうまいものを食いたいだろうと聞いてもNON!宿泊費もなるべく浮かします。

私の目にふと留まったのは「大阪万博にホロライブが参加」のニュース。一言、「見たい!」のであります。海外在住で日本には会議などの予定で縛られる日程絡みなので数か月先の予定は立てられないのです。かつてAKBが爆人気だった時も帰国日程内でアキバのAKB劇場チケット申し込みを何度したか。結局全部ハズレ。

一時期(いや今でもかもしれません)、イケメンがいるホストバーに入れ込む女性たちが話題になり、犯罪者も出ました。欲しいものだけにお金を使うことは際限がない出費のリスクを生みます。するとその業界の人は潤って嬉しいでしょうが、最終的に万人に共通な消費、生活必需品は削れるだけ削るのが必然的な答え、ということではないでしょうか?

日本はデフレというけれど私の感覚ではとっくに終わっています。日本の消費者物価指数はこのような現代の非常にいびつな消費傾向を反映せず、万人の消費という観点なのです。あの統計の裏にはおびただしい数のアイテムが並び、指数化するのですが、メリハリ消費とか押し活消費は係数が低く、仮に数値化されたとしても他の数字の中で埋没してしまうのです。たとえば「食はふりかけご飯だけでいい、だけど、〇〇にはすべてを注ぐ」という方はほぼ無意味な指数とも言えるのです。