これらの生物は魚のヒレに”ヒッチハイク”することで、川を移動する習性を持っているのです。
今回の研究は、単なる魚の新種発見にとどまりません。
色彩、食性、寄生関係、進化的位置、そして生態系とのつながりまでもが1体の化石から読み取れるという点で、極めて画期的な成果です。
こうした保存状態の良い化石が今後も見つかれば、古代の生態系を「再構築する」ことが現実味を帯びてきます。
1500万年前の小さな魚は、現代を生きる私たちに、過去の自然の豊かさと、そこから学ぶべき未来のヒントを教えてくれているのです。
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参考文献
Scientists discover 15 million-year-old Australian fish fossil
https://www.anu.edu.au/news/all-news/scientists-discover-15-million-year-old-australian-fish-fossil
Amazing 15-Million-Year-Old Fish Fossil Found in The Australian Desert
https://www.sciencealert.com/amazing-15-million-year-old-fish-fossil-found-in-the-australian-desert
元論文
The paleobiology of a new osmeriform fish species from Australia
https://doi.org/10.1080/02724634.2024.2445684
ライター
千野 真吾: 生物学出身のWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部