最も驚くべきは、グヌン・パダン遺跡が一度に建設されたのではなく、数千年をかけて4つの異なる段階で建設されていたことです。
2万年以上前からリレー形式で増築されていた?
ここからは論文に報告されている図を参考に順を追って見ていきましょう。
図に示されているように、グヌン・パダン遺跡はユニット1〜4の4段階に分けて作られています。

まず、頂上に位置するユニット1は、階段状に並ぶ5面のテラス(盛土)で構成されています。
5面のテラスは南北方向に並んでおり、北側の一番低いテラスが最も大きく、南側に段々と高くなるにつれて面積が小さくなっています(図の右上)。
テラスには巨石を使った柱や壁、通路が並んでおり、年代測定の結果、ユニット1は紀元前1100〜2000年頃に建造されたことが分かりました。
続いて、ユニット1の地下1〜3メートルには、図中の黄色で示したユニット2が広がっています。
ここには円柱上の巨石が人為的に並べられており、紀元前5500〜6000年の間に作られたと推定されました。
さらに地下5〜30メートルには図中の緑で示したユニット3があり、最新の調査では、この層に大きな空洞や部屋のようなものが存在することが確認されています。
年代測定によると、ユニット3は紀元前6100〜7900年の間に建造されていました。
最後に地下20〜30メートルには、図中の赤色で示したユニット4が存在しています。
ユニット4は火山岩の一種である玄武岩からなり、人の手で加工や彫刻が施されていることが特定されました。