換気は一気に空気を入れ替えるため、あらゆる汚染物質を排出したり、希釈したりできます。
またもっとも大きな違いは室内の一酸化炭素や二酸化炭素(CO2)を除去することで、これは空気清浄機にはできないことです。
誰でも簡単に行える「換気」には、独自のメリットがあるのです。
そしてファン氏ら研究チームの新しい研究によって、換気には「睡眠の質の向上」という魅力的な効果もあると分かりました。
換気が睡眠の質を向上させると判明
ファン氏らは寝室の換気と睡眠の質の関係を調査するため、35人の参加者(27~64歳)を対象に、4週間の介入研究を行いました。
最初に参加者たちは、これまで通りの睡眠を1週間続けます。
寝室の換気に対する介入はなく、この期間で研究チームは、各参加者たちの寝室の自然条件(換気量、空気の質、睡眠パターンなど)を確立できました。

その後研究チームは、3週間にわたって寝室の換気量を変更するという形で、一連の介入を行いました。
この間、寝室の状況は継続的に監視されており、CO2濃度、粒子状物質(PM)レベル、温度、湿度などのデータが得られました。
また参加者の睡眠の長さ、深い睡眠と浅い睡眠の割合、目覚めた回数なども調べられています
その結果、換気量を増やすことで参加者たちの睡眠の質が向上すると分かりました。
各参加者の換気を低設定から中設定や高設定に変更すると、深い睡眠の増加、浅い睡眠の減少、目を覚ます回数の減少が見られたのです。
