久永監督がそう語るように、福岡U18は自分たちのサッカーができずセットプレーからの失点で敗戦という結果に終わった。そして同じ頃、隣のコートでは昨年のサニックス杯王者である大津高校とサガン鳥栖U18の試合が行われており、試合は3対0で大津高校が勝利。翌16日に行われた3位決定戦で、福岡U18は鳥栖U18との”九州ダービー”に挑むこととなる。

チームを牽引したキャプテン樺島勇波
この大会で常に最終ラインから大きな声でチームを鼓舞していたのは、背番号30を付けたキャプテンDF樺島勇波だ。「おい、やるぞ!!」「集中するぞ!」と張り上げるその声はメインスタンドまではっきりと聞こえる。空中戦での競り合いや、クリアの際に雄叫びを上げるその姿はまさに「闘将」と呼べるだろう。
大会最終日に行われた鳥栖U18との3位決定戦。この試合も樺島はキャプテンマークを巻きスタメン出場していた。試合は前半にロングボールに抜け出した福岡FW井上雄太が先制ゴールを挙げ、前半を1対0のリードで折り返す。しかし、後半は鳥栖に攻め込まれる場面が増え前日同様にまたしてもセットプレーから失点し試合はPK戦へと突入した。
鳥栖の1人目が失敗。決めれば勝利の場面で樺島が落ち着いてゴールを決め、福岡は見事3位で大会を終えた。試合後、樺島に印象を訊くと「最後、鳥栖とのダービーだったので自分たちも気持ちを入れていきました。優勝はできなかったんですけど、もうそこはすぐ切り替えて、いい気持ちで3位決定戦に挑めてよかったと思います」と語った。
前日の敗戦後に気持ちを切り替え、鳥栖戦にチーム全員が強い気持ちで挑んだ結果の勝利だったと言えるだろう。
