予算が成立すれば、表向きの政権運営は出来ているという自民党内の評価が出れば、石破下ろしの機運も起きにくくなると判断したのだろうが、自民党内には、日本維新の会と握ったことで国民民主党案を反故にすることが国民からの反発を買うとの見方もある。

少数与党によるギリギリの政権運営に対し危機感を持つ自民党議員としては、石破茂への反発は必至だ。

では予算成立した状態で、果たしてこのまま参院選に突入できるだろうか?

自民党と立憲民主党の敵は国民民主党

維新と手を組んだ自民党は、決して立憲民主党を捨てたわけではない。立憲民主党の目下の敵は、自民党ではなく国民民主党だ。現実問題として、国民目線に立った政策を打ち出し支持率が上がっているのは国民民主党で、それまで立憲民主党がバカにしてきた国民民主党が、野党第一党と支持率において拮抗するなど、青天の霹靂と考えている。

2月15日「選挙ドットコム」

議席数では国民民主党を大きく上回る立憲民主党であるが、支持率が拮抗するということは、政権担当する政党として、国民民主党が有権者の選択肢に入っているということで、これは国民民主党が野党第一党を狙える位置にあることを意味する。

しかし、増税したくて仕方ない石破茂と野田佳彦にとって、国民民主党の台頭は、なんとしても防がなければならない。それであれば石破茂はどうするだろう?

これが、維新の会と手を結んだ石破茂の思惑で、兎にも角にも予算さえ通せば、7月まではゆっくりと戦略を練り直すことが出来る。そこで参院選の結果次第で、立憲民主党との大連立を模索するだろう。仮に石破茂と野田佳彦が組めば、大増税政権の誕生で、私が以前から指摘しているように、財政再建を旗印にしている石破茂と野田佳彦と、その思惑で一致する。