氷河による影響も?時間が消した証拠

 サボノスキー・クレーターの成り立ちを解明するうえで、もう一つ考慮すべき要素がある。それは氷河による影響だ。

 この地域は約2万3000~1万4700年前に氷河に覆われていたとされており、その際にクレーターの形成過程を示す証拠が消えた可能性がある。氷河が移動する際、地表の地形を削り取り、岩石や堆積物を運び去ってしまうため、衝突跡や火山活動の痕跡が見つからないのかもしれない。