火山活動の影響か?「マール」形成説

 もう一つの有力な説が、クレーターが「マール」と呼ばれる火山活動によって形成された可能性だ。

 マールとは、地下から上昇してきたマグマが地下水と接触し、大量の水蒸気が発生して爆発を起こすことで生じる火口のことである。例えば、アラスカにあるウキンレク・マールは、1977年のわずか10日間の噴火で深さ100メートルのクレーターを形成し、その後、地下水で満たされた。

 サボノスキー・クレーターも、このようなマールの形成過程と一致する特徴を持っている。ただし、この地域では明確な火山活動の痕跡が見つかっていないため、完全に火山由来と断定するのも難しい。

科学者も首をかしげる謎の円形穴「サボノスキー・クレーター」とは
(画像=フランスのマール 画像:Romary / CC BY 2.5 リンク,『TOCANA』より 引用)