一般化できない発言をする時にも「手前味噌のようでおこがましい限りだが~」「あまり一般化できない個人的見解に過ぎないが~」と読み手のコンプレックスを刺激しない枕詞を置く配慮もできる人も多いと感じる。

だが、人間が年を取るとその能力もどうしても低下してしまう。時折、この感覚がズレたまま意図せず、相手から稚拙な承認欲求に突き動かされた自慢と取られる発言を繰り返すおじさんに対して、「お金しか誇るものがない老人の自慢」「若くしてお金持ちであることにこそ価値があるのに、年寄りになってから多少のお金を手にしても別に羨ましくない」といった反論を許す光景を見ることがある。

「普通、平均」という言葉は非常に危険だと思っている。統計上の概念をリアルに持ち込んでもそんな人は存在しないし、物事の意思決定をする上でもじゃまにしかならないからだ。特に複雑怪奇な現代社会で「普通」はあり得ないので、早めに脱却することを勧めたい。

 

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