実際、「努力できない」と悩む人も、四六時中スマホを触るという習慣化に成功している。「努力してスマホを触り続けるぞ」なんて思わなくても彼らは止められない。

それと同じことを仕事や勉強でも作ることが可能なので、才能云々より先に習慣化を目指すべきだ。

努力は外圧

最後に「努力は外圧で作る」という話をしたい。

「自分は努力できない」という人も普通に会社で働いている。冷静に考えれば月金朝から夕方(または夜)まで週5日働く、というのはとてつもない努力量だ。それを10年、20年積み上げるのだから努力家以外の何物でもない。

彼らがいう「自分は努力できない」というのは、外圧なきプライベートタイムで生産的なことができない、という意味である。決して会社や学校など強制力が働く場で「頑張れない」と嘆いているわけではないのだ。

つまり、外圧が働く環境を買うのが一番手っ取り早い。たとえば勉強を頑張りたければ予備校に行けばいい。周囲はみんな熱心に勉強しているので、どうやっても勉強してしまうだろう。

筆者は昔、勉強を決意した時に強制力を持たせるため、ゲーム機や漫画などの遊び道具や携帯電話、インターネット回線などすべて捨てた。毎日、やることは働くか勉強のみである。勉強をサボっても部屋から空を眺めることしかできない。そんな暇の苦痛に耐えるくらいなら勉強をしよう、ということで頑張れた。

世の中には本当にどうやっても頑張れない人は一部存在するが、SNSで「努力は才能だ!我々に努力を迫るな」とせっせと投稿し、リプ欄で第3者とケンカするような「マメな努力家」には当てはまらない。そしてほとんどの人は本稿で取り上げた3つのコツで努力家になることができる。程度の差こそあれ、人間は分野を選ぶことで本質的に頑張れるように作られているのだ。

 

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