「陰謀論を信じるかどうか」と「睡眠の質」には、意外な関連があるかもしれない。英・ノッティンガム大学の研究チームが行った最新の研究によると、睡眠の質が悪い人ほど、陰謀論を信じやすい傾向があることが明らかになったという。
 研究チームは、睡眠不足がもたらす心理的影響に注目。特に不眠がうつ症状と関連していることが、陰謀論を信じやすくする要因になっている可能性が高いと指摘している。

陰謀論と睡眠の関係を探る ― なぜ人は陰謀を信じるのか?

 陰謀論に関する科学的研究は、近年ますます活発になっている。これまでの研究では、陰謀論が「心理的な報酬」として機能し、人々の不安を和らげる側面があることが指摘されてきた。また、AIを使って新型コロナウイルス関連の陰謀論の拡散パターンを分析する試みも行われている。
 一方で、「どのような人が陰謀論を信じやすいのか?」という疑問についても研究が進められている。例えば、自閉症スペクトラムとの関連を調査した研究では、特に影響がないことが確認された。また、2021年の調査では、陰謀論が頻繁に拡散されるX(旧Twitter)のユーザーは、実は他のSNS利用者よりも陰謀論を信じにくいという意外な結果も出ている。
 そして今回の研究では、睡眠の質と陰謀論の関係に焦点が当てられた。