パリと聞けば、エッフェル塔のきらめきやクロワッサン片手の優雅な朝を思い浮かべるかもしれない。しかし、この華やかな街の地下には闇に包まれた迷宮が広がっている。そこは「カタコンブ・ド・パリ(パリ地下墓地)」と呼ばれる場所。無数の遺骨が眠るこの地下道では、これまでに数々の怪異が報告されてきた。
そして今なお、人々の間で「最も恐ろしい映像」として語られるのが、パリ地下墓地で発見された謎のビデオカメラの映像である。
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地底に広がる死者の街 ― パリ地下墓地の謎
パリの地下には、約300kmにわたる広大なトンネルが存在する。18世紀、墓地が飽和状態になったことで、都市の地下に遺骨を移すことが決定され、600万人以上の遺骨がこの地下墓地に安置された。現在、一部は観光客に公開されているが、それ以外のエリアは完全に立ち入り禁止。にもかかわらず、探検家や都市伝説マニアたちは秘密の入り口から侵入し、地下迷宮を探検しようと試みてきた。

(画像=骨が積まれた壁 Djtox – 投稿者自身による著作物, Attribution, 出典,『TOCANA』より 引用)
だが、そこには恐ろしい噂もある。地下に住み着いた謎の存在が探検者の懐中電灯や地図を奪い、彼らを永遠に迷わせるというのだ。そして実際に行方不明者が出たこともある。
唯一、歴史上公式に記録された死亡事故は1793年に起きた。病院職員フィリベール・アスパールが地下墓地に迷い込み、脱出できず死亡。遺体が発見されたのは11年後だった。