サッカーと比べ準備すべき設備や選手数も少なくて済み、1万5,000人以上の収容人数のスタジアムを用意する必要もない。気候の影響も少なく、スモールビジネスが可能であることで、参入障壁もJリーグに比べれば低い。それでいてファンへの訴求力もある。サッカーを捨てバスケに走る自治体が出てきてもおかしくないだろう。
ホーム開幕戦、しかもダービーマッチという絶好の舞台を延期せざるを得なかった松本の無念は、外部の人間からすれば想像もできないほどだ。「何とかして開催できないものか」と奔走すると同時に情報発信を続けたスタッフの苦労も身につまされる。
しかしこの事実に触れ、Jリーグ側はどう感じるだろう。「たかがJ3の1試合や2試合が中止になったところでどうってことない」と考えるのであれば、ファン・サポーターのみならずクラブや自治体からソッポを向かれる日も、そう遠くないのではないかという危機感を覚えてくるのだ。