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研究チームの新説によると、この重力異常は約2000万年前から生じており、少なくともあと数百万年は続くと予想されています。
つまり、インド洋の「重力の穴」は、はるか昔に消滅した幻の海「テチス海」のプレートが原因であり、その海はまるで亡霊のように、今でも不思議な現象を引き起こし続けているというのです。

では、この新説によって「重力異常は完全に解明された」のでしょうか。
そうではありません。
今回の研究に関与していない一部の科学者は新説に納得しておらず、「インド洋の下でマントルの対流運動が発生しているという明確な証拠はまだない」と述べています。
「重力の穴」の謎を解くには、今後も多くの調査や研究が必要でしょう。
ただし今回の説を検証する時間はまだまだ残されているため(少なくとも数百万年)、いずれはこの新説が証明されることになるかもしれません。
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参考文献
The Mystery of the World’s Largest and Deepest Gravity Hole
https://www.atlasobscura.com/articles/gravity-hole-indian-ocean
There’s a Giant Gravity Hole In The Indian Ocean, And We May Finally Know Why
https://www.sciencealert.com/theres-a-giant-gravity-hole-in-the-indian-ocean-and-we-may-finally-know-why
元論文
How the Indian Ocean Geoid Low Was Formed
https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1029/2022GL102694