大規模噴火は起こるのか――。アメリカ・アラスカ州にある巨大火山「スパー山(マウント・スパー)」が噴火の兆候を見せているという。科学者たちは、ここ数週間の観測データをもとに、近い将来の噴火の可能性を警告している。

活発化する火山活動

 スパー山は、アラスカ州アンカレッジから約120キロの地点に位置する火山である。最近、この火山周辺では火山性ガスの放出量が大幅に増加していることが確認された。アラスカ火山観測所(AVO)によると、このガスの増加は地下に新たなマグマが流入している証拠であり、噴火の可能性を示唆しているという。

 また、地震活動の活発化や地盤の変形も観測されている。科学者たちは「これらの兆候は噴火の前触れと考えられるが、確実に噴火するとは断言できない。しかし、今後数週間から数か月の間に噴火が起こる可能性は高い」と指摘している。