さらに、英国ご訪問では、宮内庁関係者のほか、首席随員の中曽根弘文、外務省、医師団、警護関係者など大人数を引き連れての国賓訪問なのに、雅子さまの体調に合わせ公務はあまり入れなかったし、残りも陛下単独が多く、7日間(これまでは最長で4日)という長い日程であったにもかかわらず、12回のランチ・ディナーのうち両陛下の公務は3回、陛下単独が1回、両陛下がホテルで私的にとられたのが8回という異例の日程だった。

陛下は二月の記者会見で、「チャールズ国王王妃両陛下を始め、多くの方々に温かく迎えていただくとともに、長年二人で訪れたいと思っていた懐かしいオックスフォード大学を初めて一緒に再訪することができました。雅子にとっては、実に30数年ぶりのオックスフォードとなり、本人もとても喜び、懐かしがっていました。オックスフォード大学では、以前に私も頂いた名誉法学博士号を雅子にも授与していただき、大変光栄なことと雅子は心から感謝し、私もうれしく、また有り難く思っております」とお慶びを語られていた。

しかし、このような日程は異例であるし、公務の内容の割に長い訪問には莫大な費用もかかる。

宮内庁公表資料でみるロンドンのホテル代だが、宮内庁が支出したとして公表されているところでは、1億3530万8,757円(4泊分か?6泊だが2泊分は英国持ちのはずなので。ほかに国賓訪問では多額の外務省分が使われている)。ちなみに、エリザベス女王葬儀のときは12,824,247円(1泊分)、皇嗣殿下が戴冠式出席20,592,914円(2泊)であり、国賓訪問は物入りなのだ。

私はこういう形より、両陛下にはどんどん、私的な休暇のかたちで海外に行かれて、とくに外国の王室と非公式に交流していただいたらいいと思う。先日も秋篠宮皇嗣殿下がタイのナレースワン大学から畜産学の名誉学位を授与されたため、2泊3日でタイを私的に訪問された。私的な休暇旅行は少人数のアテンドでいいので、どんどんいって戴ければ良いのである。