JR東日本が「大卒と専門学校、高校卒者を同じ処遇で採用する」というニュースが話題となっています。
【参考リンク】JR東日本、高卒・専門卒も総合職に 学歴で差をつけず
「学歴で差をつけるなんて時代遅れだ」と歓迎する人も多いですが、「それじゃ優秀な大卒以上の人材は集まらないだろう」と現実的な目線で見る人も少なくないようです。
確かに筆者の感覚でいうと「経営陣が東大卒ばっかりで東大大好きな会社」と「学歴関係なしの実力主義の会社」があったら、前者に行く東大生は少なくない気がしますね(苦笑)
なぜJR東は学歴ごとの処遇を見直すんでしょうか。そもそも学歴にはどういう意味があるんでしょうか。いい機会なのでまとめておきましょう。

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学歴とは、より高賃金で重要な仕事を任されるレールへの乗車チケットのようなもの
従来、一般的な日本企業では、大卒や専門、短大、高校卒といった最終学歴ごとに初任給が設定されていました。
たとえば、
博士課程修了 :27万円 修士卒 :24万円 学卒 :22万円 短大・専門卒学校卒:20万円 高校卒 :18万円
みたいな感じです。
入社後はそれぞれの初任給から、毎年すこしづつ昇給していくことになります。
まあその先は各企業ごとに色々制度も異なりますし、人によってメチャクチャ優秀な高卒者や、ぜんぜんお話にならない大卒者も普通に出てくるので逆転するケースもあるんですが、少なくとも従来は全体で平均すれば賃金カーブの差は歴然とついていましたね。

学歴別の月収(2008年)