だが今は違う。子供たちが自分たちの手を離れた20年後、妻と二人になってから大金を得ることにあまり価値を見いだせなくなったのだ。老後はどうせ、今ほど必要なお金は減るのは明白だからだ。

多少運用効率が落ちても構わない。それよりも、子供たちがそばにいる今こそ、手元のお金を体験や教育に投資するほうが価値があると考えるようになった。

独身の頃は、マラソンのように遠い未来を見据えた投資戦略を考えていた。しかし今は、子供との時間を大切にするため、短・中距離走のように、今この瞬間を大事にする資産戦略に価値を見出すようになった。

「子育ては親育て」という言葉の通り、育児とは親が子供を育てるだけでなく、親自身も成長していくものなのだと実感する。そしてそのスキルは仕事だけでは身につかないものもあったようと感じている。

 

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