しかし、高齢者世代が現役だった頃の厚生年金保険料の負担割合は、現在よりもはるかに低いものでした。
その結果、高齢者世代は自分が負担した金額よりもはるかに多い年金を受け取っているという実態があります。
4.1 高齢者の負担割合は低かった現役世代が納めている現在の厚生年金保険料率は、2023年時点で18.3%(労使折半でそれぞれ9.15%ずつ)です。しかし、過去の保険料率は以下の通り、非常に低いものでした。
1970年代:保険料率 約6% 1980年代:保険料率 約10% 1990年代:保険料率 約13%
つまり、現役世代が支払っている保険料率(18.3%)と比べると、当時の高齢者はわずかな負担しかしていなかったのです。
4.2 「もらい得」の構造高齢者が現役時代に納めていた保険料は非常に少ないのに対し、現在受け取っている年金額はそれを大幅に上回る水準となっています。
この「もらい得」の構造は、次のような要因によって生まれました:
保険料率の低さ 高齢者世代は現役時代、低い保険料率で済んでいました。 年金給付額の優遇 年金制度が整備された初期の世代は、制度の恩恵を最大限に受ける立場にありました。納めた保険料に比べて非常に高い給付を受け取ることが可能でした。 人口ピラミッドの恩恵 高齢者1人を支える現役世代が多かったため、負担が薄く広がり、「低い負担でも十分な給付を受け取れる」仕組みが成立していました。
4.3 現役世代との負担格差

北海道ニュースUHBより
現在の現役世代は、高齢者と比べてはるかに高い保険料率を負担しています。それにもかかわらず、将来的には「納めた保険料に対する給付額の比率が低い」見通しが示されています。
世代間格差の例:
現在の高齢者世代
保険料負担:低い 給付額:高い(負担額を大幅に上回る)
現役世代
保険料負担:高い 給付額:低い(負担額を下回る可能性が高い)
この格差が、現役世代の間に「自分たちが負担するお金は本当に戻ってくるのか?」という不信感を広げています。
