日経には「老いる下水道、まち脅かす 耐用年数超えは最大6割も」とあります。第2、第3のの八潮市事件はいつ起きてもおかしくないということです。

私は基本的にはミニ共同溝を普及させるしかないと思います。人が入れて作業ができるサイズの共同溝を幹線道路のみならず、比較的狭い道路まで埋設していくしかないと考えています。敷設のやり方はいくつかあると思いますが、私は開削でボックスカルバートを敷設していくのが一番早いと思います。東京都の共同溝工事は交通量を考え、トンネル方式だったと思いますが、あれは金がかかるやり方なので地方財政が痛まず、かつ手早く作業ができる方法が良いと思います。

私がそれを考えるもう一つの理由は地震です。日本はこれを避けて通るわけにはいかないのです。そしていざ、地震が起きたらインフラに壊滅的ダメージが及ぶ可能性は高いのです。皆さんのスマホが充電できない、あるいはインターネットに繋がらないとパニックになるでしょう。その時なる早で復旧しやすい方法を考えなくてはなりません。その為にもミニ共同溝の中に管を埋設することで実質的な耐震機能ができるはずでインフラの損傷を最小限にとどめることが可能かと思います。

東京都はオリンピック前に電線の地中埋設化を推し進めました。その後はペースが落ちているのかもしれませんが、私が気になるのは広い道路より狭い道路にある電柱とおびただしい電線の量。あれは見栄えの問題よりも災害時には極めて危険な存在になると思います。故に私は幹線道路と枝道は同じぐらい重要な安全基準が必要だと考えています。

ではその費用の削減方法ですが、一案として地方自治体が自前で建設工事をやったらどうかと思うのです。例えばここカナダのBC州は道路の管埋設工事から舗装工事まで全部役所の工事部が直接やります。つまり入札はありません。仮に日本の自治体が極めて大きな規模のインフラ再整備をするとなれば業者に発注する発想ではなく、自前でチームを持ち、年間予算いくらで総延長どれだけやるという明白な目標を提示し、できなければチームの幹部を総入れ替えるぐらいの民間的な管理体制を敷けばできると思います。