崩れ落ちるゴミ― 住民の命を脅かす
この巨大なゴミの山は、時折自らの重みに耐えきれず崩落する。2017年には5000万トンものゴミが崩れ落ち、住民や車両、建物が押しつぶされる惨事が発生した。
住民たちは長年にわたって改善を求めてきたが、その声は政治の場でかき消されてきた。何十年もの間、政府は「この問題を解決する」と約束してきたものの、実際には何も変わっていない。そして、その間にも「ゴミの山」はさらに成長を続けている。
この地域で40年間暮らしてきたイブラヒム・カーンさん(71)は、政府の対応に絶望している。
「私がここに住み始めた頃から、このゴミの山はずっと大きくなってきた。政府は『解決する』と何度も言ったが、何もしない。住民はみんな病気になっているし、息をするのも苦しい」
心臓病を患い、呼吸に支障をきたしているというカーンさんにとって、この環境はまさに命に関わる問題だ。

(画像=画像は「YouTube」より,『TOCANA』より 引用)
また、同じくこの地域に住むパルビーン・カトゥンさん(44)は、日々の苦しみをこう語る。
「体がやせ細ってしまい、今では元の半分以下の体重になってしまいました。呼吸が苦しく、横になるとさらに悪化します。常に不安で、頭や手足も痛い」
埋立地の隣を流れる運河は汚染物質で真っ黒になり、動物の死骸やプラスチック、化学物質などが混じり合っている。水質汚染も深刻で、この地域に住む人々は、常に汚染された環境の中で生活を強いられている。