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水まわりの事情は?

水まわりの事情は?

”キャンピングカーで避難”のリアルはどうなの?非常時の「移動式シェルター」として活用するのは本当に可能か
(画像=©OceanProd/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

避難生活においては衛生面も重要ですから、キャンピングカーの貯水性能は頼りになると考えられます。

「給水タンクの容量は、バンコンで10リットル~20リットル、キャブコンで80リットル~100リットル程度が一般的です。飲用ではないので、飲料水はまた別に積んでおく必要がありますね」

東京水道局のWebサイトによれば、1人が1日に使う水の量は平均214リットル。このうち約75%が風呂・トイレ・洗濯時のものであり、手洗いや洗面などは6%に過ぎず、容量にすると13リットル程度。数日おきにタンクに水を補給できる環境であれば、避難生活を送るうえで十分な環境を整えられると考えられます。

なお、災害時に備蓄しておくべき飲料水の量は1人あたり1日3リットルとされています。多くの飲料水をストックしておくうえでは、キャンピングカーの「積載量」が大いに役立つといえるでしょう。

それでは、トイレまわりの問題はどうなのでしょうか。

「トイレは1BOXをベースにしたバンコンだと装備されていないケースが多いですが、ハイエースのスーパーロング・ワイドになると、マルチルームといった形でトイレとして使えるスペースが設けられているものもありますね。キャブコンであれば最初からカセット式トイレを装備している車も多いです」

キャンピングカーの汚水タンクに溜まった水は、ダンプステーションなど所定の場所で処理する必要があり、災害時にこうした場所を確保できるかによって利便性は大きく変わるでしょう。

とはいえカセット式トイレの場合、汚水タンクの容量は10リットル~20リットルであることが多く、1人であれば3日~5日程度は処理せずにいられると考えられます。

このように、キャンピングカーは災害時の「移動式シェルター」として、給電・給水の面でも大きな助けとなるでしょう。

駐車場所の問題や、給油・充電・給水環境の有無など、条件に依存する面はあるものの、プライベートスペースとしての汎用性の高さは多くの場面で有効だと考えられます。

災害時には安全な場所を確保しつつ、道路交通などの妨げにならないよう注意する必要はありますが、やはり「生活空間を移動させられる」ことの意義は大きいようです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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